うんどうかいへのみちのり
二学期が始まり、一か月ちょっとが過ぎました。運動会の練習を中心に頑張りながらも、秋の制作や、園庭での虫捕り、季節の木の実を使った遊びなどを楽しんでいる子ども達です。
先日のリレーの練習での事です。周回遅れになったクラスが、ものすごい勢いで追い上げたものの、半周近い差を埋められないままアンカーにバトンが渡されました。4位のアンカーには、他の3人がゴールしたのが見えていたのですが、必死で最後まで全力疾走し、その一生懸命な姿に、本番前だというのに胸が熱くなりました。結果発表の場面では、1位のクラスは大喜び、2位はまあまあ喜び、3位は悔しそうな顔を浮かべ、4位になると、下を向いてしまう子がほとんどでした。
4位のアンカーは、半べそをかいて、涙を拭うのをばれないようにごまかしていましたが、それに気づいた同じクラスの男の子が隣にやってきて、ぽんぽんと頭を軽くたたいてなぐさめていました。運動会という行事は、本番当日だけでなく、そこまでの時間にも沢山のドラマがあるのです。
そして、そのような1位になって喜び合う姿も、3位以下になって悔しがる表情も、半べその涙も、どれも「すごくいい!!」と思いながら見ています。浮かない顔の子には、「悔しかったね。でも、その悔しがる気持ちが、すごくいいと思う!その気持ちがあったら、次はもっと速く走れるよ!」などと肩を叩き、称えて励ましながら、次の頑張りをとても楽しみにしています。
年少さんは、かけっこでは満面の笑みでゴールを目指し、「真っすぐ走ってね~!」という先生の声を聞きながらも、なぜかどんどん斜めに走っていく子がいたり、年中さんは「じょうずじょうず!」「もっとおへそをおひさまに向けて~!」「お空に届くくらい、手をのばして~!」と、声をかけるたびに、これまたにこにこと、はりきってサンバのリズムで応えてくれます。
運動会当日はお天気に恵まれる事を祈るばかりです。保護者の皆様に沢山の拍手と、心の中での大きな声援をいただきながら、良い時間を過ごせることを願っています。何度も日程の変更があり、ご心配をおかけしましたが、無事に当日を迎えられることを祈るばかりです。
子ども達の張り切った姿をどうぞお楽しみに…!!
園長 佐々木 圭子