4月の表情

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桜の便りもちらほらと聞こえ始め、もうすぐ札幌でも開花宣言が聞かれそうです。春ですよ!とふきのとうやクロッカス、そして黄緑色の若芽が告げています。

新入園児さんは、毎日いくつもの「はじめて」を経験しています。幼稚園で朝のお支度から始まり、シール帳のシールを貼ったり、棚の教具や教材で遊んだり…園の色々なお部屋に行ったり、園庭の遊具で遊んだり…と、きっと頭の中は目まぐるしい速さで更新されている事でしょう。

そうそう、お祈りも目をつむって手を合わせたり、先生やお兄さんお姉さんの口元を見つめながら、口真似で歌を歌ったり、上手にできるようになってきました。玄関やバスで泣く子も少しずつ減りつつあり、慣れてきてくれているのが伝わってきます。

そして、頑張っているのは新入園児さんだけではありません。一つ進級した年中さん、年長さんがとても優しく、親切に関わってあげているのを見て、とても嬉しく見ています。満三歳から入園した年少さんだって、ちゃんと“先輩っぽさ”が出ています。泣いている子の姿を見つめる目が優しく「入ったばかりだからお母さんに会いたいんだよね」と言うセリフがなんとも微笑ましいです。

シールを貼るところを教えてあげたり、朝のお支度を教えてあげたりと、ぐっとお兄さんお姉さんになっている子ども達。見ていると、さりげなく背中に手を添えて連れて行ってあげていたり、ちょっと膝を曲げて顔を覗き込みながらお話してあげたりと、その気遣いに本当に感心します。誰も教えていないのに、自然とそんな風に動けるのはすごい事ですよね。“思いやりが目に見える”場面がいっぱいでひそかに感動している毎日です。

慌ただしい4月ではありますが、子ども達の成長の一歩一歩に刺激を受けながら、私達大人もしっかり寄り添って歩きたいですね。

さて、そしてちょっと慣れてきた頃ではありますが、来週から連休に入ります。ほっと一息、ご家族で楽しい時間をお過ごしください。この時期は、お子さんでも春の印があちこちに見つけやすいのでお散歩も楽しいかと思います。

そして連休明けは、きっとすっかりお家モードになっていますので、また涙を流すお子さんもいらっしゃるかな?と思いますが、全くのゼロに戻るわけではありません。お子さんの中にちゃんと積み重なったものがありますので、あまりご心配なさらずに、笑顔で背中を押して頂けると嬉しいです。連休明けはどんなお顔で来るかなあ…と(泣き顔も含め)楽しみにお待ちしております。

                                     園長 佐々木 圭子

2025年度スタートです

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長い冬の終わりと共に、ふきのとうが顔を出し、春の心地良い風に深呼吸をしたくなります。

今年もまた新しい出会いに胸を躍らせる新年度が始まりました。

進級した事にわくわくしている在園児さんと、幼稚園ってどんなところかな?とどきどきしている新入園児さんを迎え、そこに、子ども達を楽しみに待っていた先生達が出会って、また新しいクラスが誕生します。どんなカラーに混ざり合って、どんなクラスに形を変えていくのか、とても楽しみです。

特に新入園児さんとご家族の皆様にとっては、特別な春ですね。ご家族の元から離れて、初めて“社会”に飛び込むお子さんが多いかと思います。

自分が中心だった世界から、周りに目が向くようになり、先生のサポートを受けながら、自分の手や足を使って様々な経験をします。年齢の近い子ども達と出会い、言葉を交わし、ちょっとずつ一緒に遊べるようになります。小さな手と手が自然に繋がるようになったら、もうすっかり「こどもの世界の仲間」というわけです。

大人が教えてあげられない事をこどもの世界で学んでいきます。時には思い通りにいかず、涙を流す事もあるでしょう。自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを知ったりというこの経験の全てが、社会で生きていく力となります。子ども達同士で互いを育て合っていくのです。

自分でできる!という自信をつけ、友達ができる事を褒め、互いに違う良さを認めあう事。不思議を見つける目を持ち、美しいものに感動する事。そしてそれを共有するために心のやりとりをいっぱいする事。その毎日の積み重ねで、感性豊かに育って欲しいと願っています。

皆様とのこのご縁に感謝しながら、いつも明るく安心な場所と感じてもらえるよう、職員一同気持ちを合わせてお子さんとご家族の皆様を見守らせて頂きます。お子さんを真ん中に、ご家庭と幼稚園とが手を繋ぎ、温かな円い輪で包んであげられるようなイメージで、幼稚園生活を共に創って頂ける事を願っております。今年度もどうぞよろしくお願い致します。  

                                    園長  佐々木 圭子

1年生になったら

Posted Posted in 園長先生からのメッセージ日々の子ども

“いつのことだか 思い出してごらん 

あんなこと こんなこと あったでしょう…”

懐かしいこの歌があちこちのクラスから聞こえてくる季節となりました。子ども達の1年、そして年長さんにとっては3年の思い出がこの歌に込められています。

6歳の時の私もこの歌が大好きでした。卒園を控え、ちょっとセンチメンタルな気持ちで歌っていた事も覚えています。幼稚園が大好きだったのです。でも、寂しさは感じながらも、同時に入学はとても楽しみでした。それは、まさに超ポジティブなこの歌に影響されていたからでした。

“一年生になったら 一年生になったら ともだち100人できるかな?”

この続きの歌詞にあるような100人でおにぎりを食べたり、100人で走ったり、100人で笑ったりを想像しては、わくわくしていました。「小学校に行ったらいっぱい友達ができる!」と信じて疑わなかったのです。この“信じて疑わない”は、この時期だからこそのすごいパワーです。年長さんには「楽しい事がいっぱいあるにちがいない!」と目いっぱい期待しながら巣立って欲しいなと思います。

さて、今の社会はなかなか複雑です。数か月前まで“すごい!”と賞賛されていた人や物がある時から突然否定されたり、羨望の的であった職業があっという間に終わりを迎えたり、そんな様々な情報や評価に翻弄される変化の激しい世の中に、この子達は生きていきます。多すぎる情報を目に、耳にしながらも、自分の価値観を持って生きていくにはどうしたら良いのだろう…と時々考えます。多様性という言葉が急に多く使われるようになり、それは社会にある意味とても大きな変化をもたらしましたが、この言葉も恒久的に“良い意味”で使われていくかは誰にもわからないと思うのです。          ただ今は、その良い面を信じて「多様性=みんなちがって みんないい!」という解釈を心の中でつぶやきながら、自分にも、周りの人にも優しい人になって欲しいと思います。

そして一つでも自分の大好きな物を見つけること。それに夢中になれること。きっとそれは自分と向き合う時間を作り、自分を信じていられる助けになります。自分が「いい!」と思ったものを心の友として「らしく」生きられますように…それを願ってやみません。

保護者の皆様、この一年も温かく見守って頂き、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。進学、進級する子ども達、そしてご家族の皆様にとって、明るい喜びの春となりますよう、職員一同心よりお祈りしております。

さいごにねんちょうさんへ…

そつえんおめでとう。たくさんのやさしいおもい、かわいらしいひょうじょう、まっすぐな「だいすき!」なことば、それをたくさんもらいました。みんなのわらいごえは、せんせいたちのぱわーのもとでした!おおきなこえで「ありがとう!」をおくります。みんながげんきで、しあわせにいきていけるようこれからもずっとずっとおいのりしています。         

                                 えんちょう ささき けいこ

園庭で遊んでいた朝のこと。年長さんの女の子が                   

「園長先生、あそこみて!神様のおめぐみじゃない?」と指さしたのが、この空でした。  

  雲の向こうから射す光が綺麗に広がっていました。

  その言葉と光景に、とても嬉しくなりました。

 これからも神様はいつもそばにいてくれるよ。

新しい一年がはじまりました

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雪の少ない穏やかな年末年始でしたね。インフルエンザやコロナも流行していましたが、皆様お元気でお過ごしでしたでしょうか…?

さて、今日からいよいよ3学期がスタートします。「早く幼稚園に行きた~い!」モードのお子さんと、「まだまだお家にいた~い!」モードのお子さんがいらっしゃるかと思います。どちらのお子さんも、園に一歩入ったら、同じくたくさんの冬休みのお話を聞かせてくれる事と思いますので、楽しみにしています。園生活のリズムを取り戻すまで少々時間がかかるお子さんもいらっしゃるかもしれませんが、どうぞ背中を押して頂けたらと思います。

さて、3学期は1年間のまとめをしながら、次のステップへの準備を進めていく時間です。

一人一人のお子さんのこの一年を振り返ると、本当にたくさんの成長がありました。顔つきもずい分変わり、表情や言葉が増えました。感情表現が豊かになりました。集中力がつきました。そして4月からの更なる一歩に向けて、今のうちに経験させてあげたい事、身に付けて欲しい事、自信をつけてあげたい事など、一人一人へのテーマも浮かんできます。驚くほどあっという間に過ぎる3学期だからこそ、さらなる自立に向けて、そして思い出に残る楽しい時間になるように、限られた時間を大切に過ごしていきたいと思っています。

 年長さんは、ランドセルの色、机が届いた事、小学校の名前…そんな話題がよく子ども達から出てくる頃となります。楽しみいっぱいですが、同時に卒園を淋しく思う時間もあるかと思います。 

色々な気持ちが混在する時期、ちょっと感じやすくなるお子さんもいますので、よく見守っていきたいと思います。人を信頼する力、友達を求める力、自分を発揮する力、よく考える時間、周りの話に耳を傾ける姿勢…たくさんの力を培った、虹の森自慢の年長さん達です。「きっと素敵な1年生になれるよ!」とより自信を持って、そして期待を持って過ごせるよう準備をしていきます。

そして、淋しさを感じるのは年長さんだけではありません。年下の子ども達の中にも、年長さんがいなくなってしまう事を敏感に感じ取るお子さんもいます。こんな感情も成長の一面ですね。

大好きな年長さんとの思い出をいっぱい作ってあげながら、そして自分もまた一つ大きくなる事に期待を持てるよう丁寧に関わっていきます。

この1年もご家族皆様が明るく健康で、そして笑顔で過ごせますよう心よりお祈りしております。そして日本、世界の中で不安で苦しい日々を送っている方々の平穏と幸せのためにも、引き続き

子ども達と一緒に祈っていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い致します。

                                  園長 佐々木 圭子

心を深める~クリスマスにむけて

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“突然冬が始まった!”という感じであっという間に雪景色となった11月でしたね。子ども達は雪との再会に大喜びで、待ってました!といわんばかりに長靴や手袋、帽子を嬉しそうに見せてくれたり、「ここふわふわだよ、触ってみて!」とその暖かさをお裾分けしてくれます。吐く息が白くなり、夜空の青が深くなり、澄み切った空に星が綺麗にまたたくこの頃。夜は長く、深く、そして静けさを含んでいます。一歩ずつ本格的な冬に、そしてクリスマスへ近づいているのを感じています。

幼稚園でも、子ども達はクリスマス会に向けて、イエス様へ「頑張る気持ち」や、「優しい気持ち」をプレゼントしようと一歩ずつ取り組んでいるところです。ちょっとご紹介しますね。

年少さんと満3歳児さんは、3つのグループに分かれて遊戯をします。3曲とも違ったテイストで、とても可愛らしいです。ステージでは、緊張してちょっとかたまってしまう子もいますが、にこにこで踊っている子が多く、お客さんとして見ていた年長さんからも「可愛い~!!」と絶賛の声が!ステージに立つだけでも年少さんにとってはすごい事ですよね。笑顔あり、涙あり(⁈)のドキドキの当日をどうぞお楽しみに!

年中さんは絵本から作ったオリジナルのオペレッタを演じます。「優しい心を周りに分けてあげたら、自分も皆も幸せになれるね」というストーリーです。日に日に物語の中に入り込み、役になりきって演じる子が増えてきました。一回ごとの変化が大きく、“今日は昨日よりセリフの声が大きくなってるな”“この子は目がきらきらしてきたなあ”と一人一人に新たな気付きがあります。この物語のテーマが、子ども達の心に深く響き、クリスマスが終わってからも残ってくれる事を願いながら見守っています。

年長さんはいよいよ憧れだった聖劇を演じます。イエス様の生まれた夜のお話を一人一人がきちんと理解し、自分の役を大切にしているのが伝わってきます。自分の役を一生懸命演じると同時に、お友達の演じる姿も真剣に見入っている表情に、さすが年長さんだなと感心しています。緊張や恥ずかしさが強く出るのも年長ならではの成長の証しです。それを乗り越えて演じる事ができたなら、またぐんと自信をつけてステップアップできるでしょう。そして、皆で作り上げる喜びを味わい、友達との信頼関係を深める事で、園での生活をより楽しむ姿が見られる事を期待しています。

また、クリスマスに向かう待降節を通して、「祈る」という事を今一度大切にしながら過ごしたいと思います。自分の心の中の気持ちを言葉にする事で、願いに気づいたり、誰かのために祈ったり、そんな「心を深める」時間になったらいいなと思っています。祈るという気持ちや体験は誰しもあって、人生の色々な場面で祈りながら生きています。この「誰かのために祈る」という尊さ、目に見えない力を信じる力が、これからも心に残ってくれる事を願いつつ過ごしていきたいと思います。

クリスマスという日が、ご家族皆様で心豊かに、今困難の中にある世界の人々の平和を思い、心から祈る日となります事を願っています。どうぞ温かいクリスマスをお迎えください。 

   園長 佐々木 圭子