例年になく残雪の多い4月ですが、暖かな日差しの中に春を感じられるようになりました。よくよく見ると、そんな雪の端っこから、ふきのとうやクロッカスが今年もちゃんと顔を出していて、自然の力に驚くと同時に、喜びが湧いてきます。
さて、今年も幼稚園は一つ進級した事にわくわくしている在園児さんと、幼稚園ってどんなところかな?とどきどきしている新入園児さんを迎え、新たな一年がスタートします。
新入園児さんにとっては、ご家族の元から一歩を踏み出し、もう一つの自分の居場所を見つける特別なスタートです。生まれて数年しか経っていないお子さんが、初めての社会に飛び込むのですから、これはもう人生の中でも本当に大きな出来事です。
「友達」は、お互いに健やかに成長するために、なくてはならない「太陽」のようなものです。子ども達は子ども達自身の関係の中で成長します。「こどもだけの世界」の中で様々な経験を積み、お友達を育て、自分も育てられます。
自分の気持ちを言葉にして伝えあい、気持ちを共有する経験をします。いっぱい笑って、時々けんかもし
て、泣いたり、仲直りしたり、励ましたり、励まされたりする経験もします。その積み重ねの中で、自分がしてもらって嬉しかった事を、友達や家族にもしてあげたいという気持ち、そして自分がされて嫌な事は、周りの人にもしない、という人間関係を築くための大切な力が育っていきます。
そして幼稚園は、お父さん、お母さんにとっても「親」としての目で、新しい世界を広げていく場所でもあります。お子さんを真ん中に、ご家庭と幼稚園とが手を繋ぎ、温かな円い輪で包んであげられるようなイメージで、幼稚園生活を共に創って頂けたらと願っております。
ぶかぶかの制服に身を包み、小さな背中に大きすぎるくらいのリュックサックを背負った姿を、そしてあどけない表情を、どうぞ覚えていてください。2年後、3年後には見違えるほど心も体も大きくなり、立派になったお子さんをまたこの場で祝うその日まで、共に歩んでまいりましょう。
お子さんとご家族の幸せのために職員一同尽力して参ります。どの子も楽しく通える園生活を送るために、皆様のご理解ご協力をどうぞよろしくお願い致します。
園長 佐々木 圭子