2021年への願い

Posted Posted in 園長先生からのメッセージ

新年を迎えて半月が過ぎ、いよいよ3学期が始まりました。年末から例年にない厳しい冷え込みが続きましたが、ご家族皆様お元気で過ごされたようで安心いたしました。

「この一年も平和でありますように…そしてお子様にとって、ご家族の皆様にとって笑顔溢れる明るい一年となりますよう心からお祈りしております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。」 

これが2020年1月号に書いたご挨拶です。この時はコロナウイルスというものの脅威についてまだ情報も少なく、隣国で恐ろしいことが起きているなあとしか感じていませんでした。あっという間に私達にも現実のものとして降りかかり、この一か月ほど後には休園措置を取らざるを得ない状況になりました。上に書いた私の願いは届かなかったのだと、読み返してあらためて気づいたところです。

年賀状に添える一言が、今年は長い文になりました。元気ですか?に込める思いが祈りになりました。初詣でお賽銭を投げた後に(カトリック園なのに恐縮です…)家族だけでなく、園の子ども達、ご家族の方、先生達、離れて会えない友人…頭に浮かぶだけの祈りの言葉を出し切りました。分散参拝が幸いし、人もいなかったので気兼ねなく長い時間手を合わせる事ができました。

反対に周りの人から頂いた言葉の温かさにも随分と励まされました。頂いた言葉、思いを無駄にしないよう、言霊を信じ、悪い事はできるだけ口にせず、何気ない日々の小さな楽しさや喜びの中に、特別なありがたさを感じる事も増えた気がしています。

コロナウイルスの収束は見えず、ふと先を見通そうとすると心が折れそうになる事もあります。それでも子ども達の元気さと笑顔を見ると、エネルギーが満ち、これまでと変わりなく遊んでいる姿に安堵すると同時に、希望が湧いてきます。先を考え過ぎず、目の前の一日を安心して過ごせるよう、丁寧に過ごしていくしかないのだなと思えます。

さて、子ども達の大事な3学期、一人一人のまとめの期間をしっかり支える事、冬休みの間の成長を見落とさずに、次のステップに導いてあげながら、新しい春に向けてスタートを切ります。

私の祈りは小さく弱かった事がわかりましたが、それでも敢えて書きます。この一年が平和でありますように…お子様にとって、ご家族の皆様にとって、遠く離れた大切な人にとって、少しでも笑顔の増える明るい一年となりますよう心からお祈りいたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

クリスマスとこどもたち

Posted Posted in 園長先生からのメッセージ日々の子ども

もうすぐ12月。朝のお祈りの時間には、クリスマスの聖歌が聞こえてくる季節となりました。心配なニュースが続く中、子どもたちの歌声にほっと癒されるこの頃です。園では、イエス様のお誕生日であるクリスマスに、頑張る心、優しい心をプレゼントしようと遊戯や劇の練習に取り組んでいます。取り組みがスタートしてすぐの今の時期は、子どもたちの目が一番きらきらしています。自分が演じる役を教えてくれたり、その日に褒められた事を伝えてくれたり、新しい何かに挑戦することにわくわくしているのです。活動が進んでいくと、それが少しずつ落ち着いてきて、自分の事だけでなく周りの様子に目がいき、全体を見られるようになります。友達と一緒に「〇〇を頑張ろう!」という毎日の小さな目標が生まれ、それを積み重ねるというプロセスを経て、皆で一つの物を作り上げる喜びを経験できるのが、クリスマス会のねらいでもあります。変わっていく子どもたちの様子をしっかり見つめながら、それぞれの成長を心にとめて過ごしたいと思います。

ちょっとだけ、今年のプログラムをご紹介しますね。

満3歳児さんと年少さんは、一緒に3つのグループに分かれて遊戯を踊ります。毎年の事ですが、どんな様子になるか大人も本当にドキドキします…踊るかな?泣いてしまう子はいないかな?…でもどんな姿も、はじめの一歩、成長の一歩。初めてスポットライトを浴びて人の前に立つ、今しか見られない小さな可愛らしい姿をどうぞお楽しみに!

 年中さんは絵本を基にしたオリジナル劇に取り組みます。森の動物たちから怖がられているおおかみくん。友達が欲しいといつも願っていましたが、ある日勇気を出して声を出してみると…?先入観や思い込みを捨てて、心を開いて近づいてみたら素敵な出会いがあるよ!という深いテーマを、元気に楽しく演じます。子どもたちにもこの物語の本当の意味が伝わるといいなと願っています。

年長さんはいよいよ、憧れだったイエス様の降誕劇に挑戦します。静かな聖夜、その時に起きた不思議な物語を、一人ひとりの登場人物の意味を考えながら、自分の役に責任を持ち、言葉や歌で紡ぎます。最年長である年長さんは、大人になった分、緊張も大きいかもしれませんが、力を合わせて一つの大きな劇を創り上げる喜びを味わって欲しいと願っています。

毎年の事ですが、この劇が終わった瞬間の大きな安堵感と幸せな気持ちは何物にも代えがたいものがあります。それを皆さまと共有できる事が、カトリック幼稚園としての大きな喜びでもあります。

一人ひとりがその子らしく、今持っている力の全てで輝いてほしいという心からの願いを込めて、本番を見守りたいと思います。そして、今世界中で悲しみの中にいる人々が、一日でも早く安心して生きる喜びを保証されるよう、皆さまにもご一緒にお祈りしていただけたら幸いです。どうぞ温かいクリスマスを迎えられ ますように・・・。

                                       園長 佐々木 圭子

年長さんが練習しているひつじぐみに飾ってありました。
みんなで温かいクリスマスを迎えられますように・・・

絵本の世界

Posted Posted in 園長先生からのメッセージ日々の子ども

朝夕はすっかり空気が冷たくなり、星がくっきり綺麗に見えるこの頃です。今年は季節が“すぽん”と抜けたような感覚がまだ拭えませんが、日に照らされた黄色や赤の葉の美しさを見ると、季節が確実に進んでいる事を感じます。

子ども達が楽しみにしていたお買い物ごっこも、先日大成功で終わりました。クラスや年齢を越えての活動によって広がった輪が、遊びを深めていく事でしょう。今後の変化を楽しみにしています。お買い物ごっこの詳しい様子は後日別紙でお届けしますのでお楽しみに!!

さて、秋と言えばお楽しみが沢山ありますが、そのうちの一つが読書ですね。今年は特にお家で過ごす時間も増えているかと思いますので、おすすめの絵本をご紹介させていただきます。

「りんごがひとつ」 ふくだすぐる 

りんごが一つ落ちていました。みんながおなかをすかせていました。

それをひょいっ!とおさるが持っていったから、さあ、大変!

逃げるおさる、追いかけるぞう、きりん、らいおん・・・その他大勢!

ページをめくった時の独特の間合い、リズム感が楽しく、

お父さんの読み聞かせにもおすすめです。

でもりんごをとったのにはちゃんと理由があったのです。

思わずほろっとくるラストに、何度でも読みたくなる一冊です。

「もみじのてがみ」  きくち ちき

印象的な秋色の表紙。ページをめくるたびに動物たちから繰り返される

「ゆき、ふるの?」というセリフ。

なんだろう、この親近感は…と思ったら、北海道出身の作家さんでした。

どうりで、秋の深まりから初雪までの空気感が、

あっさりと、でもしっかりと、

ここに住んでいる私達にこそ伝わってくるものがあります。

大胆な構図、そして息をのむような色彩のコントラストが大人の心も揺さぶります。

懐かしくて新しい、秋の一冊です。

「クリスマス・イブのおはなし」  長尾 玲子

ちょっと早いですが、クリスマスのお話です。3冊の小さな絵本のお話がリンクして、

ほっとしたり、じーんとしたり、なるほど!と思ったり、温かい気持ちも

3倍になります。

「このお話のこれが、こうなったのね!」とお子さんと

確かめながら読んでいくと、

いずれお子さん自身が何度も繰り返して手に取るようになるでしょう。

そして特筆すべきは、全て刺繍で描かれているという事です。

細やかな優しさがそこかしこににじみ出ていて、クリスマスプレゼントにもおすすめの本です。

さて、まだまだご紹介したい絵本はあるのですが、またの機会に・・・

どうぞ、お子さんと一緒に、素敵な秋の夜をお過ごしください 

                                       園長 佐々木 圭子

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   運動会を終えて

  9月18日の雨天延期、更には台風接近で、天気予報と1日に何度もにらめっこする日々が10日ほど 続きました。ですが、子ども達のお祈りと、窓を彩るてるてる坊主のおかげ(⁈)で台風も東に進路を変え、当日は晴天のうちに無事運動会を終える事ができました。皆様の譲り合いの気持ち、そして最後の片付けまでご協力頂きました事に、心より感謝申し上げます。何より、久しぶりに保護者の皆様とお会い出来た事、そして一緒に子ども達を応援し、励ましの拍手を惜しみなく送って頂いた事が嬉しく、例年にも増して安堵と感動の入り混じった時間となりました。 

 運動会、本当に子どもたちはよく頑張っていましたね。年少は9月に入園したばかりの満3歳児さんも一緒になって、にこにこ照れくさそうに踊る姿が本当に可愛らしかったです。年中はキラキラのポンポンが眩しく、ポーズもばっちり決めていて、昨年を思い出しながら、どの子も本当に成長したなあと嬉しく思ってみていました。そして幼稚園生活最後の運動会を迎えた年長さん。自分たちで積極的に練習した成果が表れ、遊戯もリレーも、本番のあの集中力は年長にしか出せないものだと本当に感動しました。

 幼児期は人生で最も成長する時期です。制約の中での運動会、競技数を絞って時間を短縮し、立ち見観覧という手段を取りながらも、どうしても入れ替え制ではなく、全保護者の方に、全園児の姿を目に焼き付けて頂きたかった理由はそこにあります。一年ごとの成長のスピード、表情の違い、小さい時の姿を思い出し、一年後の姿を想像する…そんな3年間を丸ごと応援していただきたかったのです。

 人は応援されたら頑張れます。その言葉に、照れ隠しでノーリアクションに見えても、心にはちゃんと響いているのだと思います。その時は効かなくても、いつか思い出す事があるかもしれません。でも応援された経験がなかったら、人を心から応援する事もできないのではないかと思うのです。

 大人になっても、人に認められたいという思いや、認められた時の喜びは変わらないものです。    誰かの為に、必死で気持ちを込めて応援する、応援してもらう、そんな経験が心のひだを深く豊かにしてくれる事でしょう。自分を信じる力、最後まで頑張る力、友達と力を合わせる楽しさ…それを味わった運動会での経験が、一人一人のステップアップに繋がる、実りの秋になることを願っています。 

                                      園長 佐々木 圭子

たくさんの拍手の中、嬉しそうに退場する年長さんです

二学期スタートです!

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夏休みも終わり、元気な声と共に2学期が始まりました。例年のようにあちこちにお出かけしたり、海水浴に行ったりという事はできなかったかと思いますが、それでも真っ黒になった子ども達から、色々な話を聞ける事をとても楽しみにしています。幼稚園でもキラキラの太陽の恵みを感じながら、残り少ない夏を満喫したいと思います。

また、二学期からは、基本的に全園児での保育を行いたいと考えております。手洗い、食事、消毒、遊びの中での距離感など、対策を考えながら行います。その中で、子どもの安全な生活を保障する事を第一の柱として、園でできる事、できない事を熟考しながら、選択して進めて行きます。

今学期も行事や保育活動の内容の変更が生じる可能性が高いですが、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

そしてまもなく9月の運動会に向けての取り組みが始まります。今年度は競技数を絞って行いますが、身体を動かす事を楽しみながら「友達と一緒に頑張る楽しさを味わう事」「最後までやり遂げた満足感と充実感を味わう事」この2つのねらいを達成できるよう寄り添っていきます。時にはやりたくない気持ち、苦手意識も顔を出すと思いますが、それを乗り越えると心がぐんと強くなります。今の自分より“ちょっとだけ”レベルの高い事に挑戦し、そのハードルを越える事で、子ども達は大きくステップアップします。

運動会が保護者の方とお子さんの姿を共有できる今年度初めての機会となります。その成長を一緒に楽しんで頂けたらとても嬉しいです。

運動会への取り組みがまた大きな成長の一歩に繋がる事を楽しみに、実りの秋に向けてスタートをきります。

今学期もどうぞよろしくお願いいたします。

リレーごっこ、盛り上がってました!