園長先生からのメッセージ日々の子ども

はじめのいっぽ 2021

春がかけ足でやってきたように感じる今日この頃、幼稚園でもふきのとうやクロッカスが顔を出しました。ちりばめられた小さな春を見つけると、心がほころびますね。

さて、今年もまた、一つ進級した子ども達と、そして新しく仲間になる子ども達とが出会い、幼稚園が一年中で一番きらきらとした季節を迎えます。

ご家族の元から「はじめの一歩」を踏み出して初めて飛び込む社会、それが「幼稚園」です。この幼児期の2年、3年は私達大人の何倍ものスピードで、まるでスポンジが水を吸い込むように物事を吸収し、成長していきます。

子ども達は子ども達自身の関係の中で成長します。お友達を育て、自分も育てられます。大人がどんなに頑張っても与えてあげられないやりとりが、そこには存在します。

自分の気持ちを言葉にして、それを伝えあい、気持ちを感じあう経験をします。いっぱい笑って、時々けんかもして、泣いたり、慰めたり、励ましたり、励まされたりする経験もします。その積み重ねの中で、自分がしてもらって嬉しかった事を、友達や家族にもしてあげたいという気持ち、そして自分がされて嫌な事は、周りの人にもしない、という人間関係を築く大切な力が育っていきます。

お子さん達は、最初はお母さんと離れる淋しさから、涙をこぼすかもしれません。そこから「はじめて」のハードルが連続でやってきます。よいしょ!よいしょ!と一つずつ飛び越えるうちに、どんどん逞しくなっていくのです。これからの1年で、どんな事を感じ、どんな言葉で話し、どんな表情を見せてくれるのでしょう。ご家族の皆様と、お子様を真ん中に、手を取り合って成長を見守り、喜び合っていける園生活を共に創って頂けましたら嬉しいです。今年度もどうぞご理解ご協力を宜しくお願い致します。

園長 佐々木 圭子