園長先生からのメッセージ

心を深める~クリスマスにむけて

“突然冬が始まった!”という感じであっという間に雪景色となった11月でしたね。子ども達は雪との再会に大喜びで、待ってました!といわんばかりに長靴や手袋、帽子を嬉しそうに見せてくれたり、「ここふわふわだよ、触ってみて!」とその暖かさをお裾分けしてくれます。吐く息が白くなり、夜空の青が深くなり、澄み切った空に星が綺麗にまたたくこの頃。夜は長く、深く、そして静けさを含んでいます。一歩ずつ本格的な冬に、そしてクリスマスへ近づいているのを感じています。

幼稚園でも、子ども達はクリスマス会に向けて、イエス様へ「頑張る気持ち」や、「優しい気持ち」をプレゼントしようと一歩ずつ取り組んでいるところです。ちょっとご紹介しますね。

年少さんと満3歳児さんは、3つのグループに分かれて遊戯をします。3曲とも違ったテイストで、とても可愛らしいです。ステージでは、緊張してちょっとかたまってしまう子もいますが、にこにこで踊っている子が多く、お客さんとして見ていた年長さんからも「可愛い~!!」と絶賛の声が!ステージに立つだけでも年少さんにとってはすごい事ですよね。笑顔あり、涙あり(⁈)のドキドキの当日をどうぞお楽しみに!

年中さんは絵本から作ったオリジナルのオペレッタを演じます。「優しい心を周りに分けてあげたら、自分も皆も幸せになれるね」というストーリーです。日に日に物語の中に入り込み、役になりきって演じる子が増えてきました。一回ごとの変化が大きく、“今日は昨日よりセリフの声が大きくなってるな”“この子は目がきらきらしてきたなあ”と一人一人に新たな気付きがあります。この物語のテーマが、子ども達の心に深く響き、クリスマスが終わってからも残ってくれる事を願いながら見守っています。

年長さんはいよいよ憧れだった聖劇を演じます。イエス様の生まれた夜のお話を一人一人がきちんと理解し、自分の役を大切にしているのが伝わってきます。自分の役を一生懸命演じると同時に、お友達の演じる姿も真剣に見入っている表情に、さすが年長さんだなと感心しています。緊張や恥ずかしさが強く出るのも年長ならではの成長の証しです。それを乗り越えて演じる事ができたなら、またぐんと自信をつけてステップアップできるでしょう。そして、皆で作り上げる喜びを味わい、友達との信頼関係を深める事で、園での生活をより楽しむ姿が見られる事を期待しています。

また、クリスマスに向かう待降節を通して、「祈る」という事を今一度大切にしながら過ごしたいと思います。自分の心の中の気持ちを言葉にする事で、願いに気づいたり、誰かのために祈ったり、そんな「心を深める」時間になったらいいなと思っています。祈るという気持ちや体験は誰しもあって、人生の色々な場面で祈りながら生きています。この「誰かのために祈る」という尊さ、目に見えない力を信じる力が、これからも心に残ってくれる事を願いつつ過ごしていきたいと思います。

クリスマスという日が、ご家族皆様で心豊かに、今困難の中にある世界の人々の平和を思い、心から祈る日となります事を願っています。どうぞ温かいクリスマスをお迎えください。 

   園長 佐々木 圭子