新年を迎えて半月が過ぎ、いよいよ3学期が始まりました。年末から例年にない厳しい冷え込みが続きましたが、ご家族皆様お元気で過ごされたようで安心いたしました。
「この一年も平和でありますように…そしてお子様にとって、ご家族の皆様にとって笑顔溢れる明るい一年となりますよう心からお祈りしております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。」
これが2020年1月号に書いたご挨拶です。この時はコロナウイルスというものの脅威についてまだ情報も少なく、隣国で恐ろしいことが起きているなあとしか感じていませんでした。あっという間に私達にも現実のものとして降りかかり、この一か月ほど後には休園措置を取らざるを得ない状況になりました。上に書いた私の願いは届かなかったのだと、読み返してあらためて気づいたところです。
年賀状に添える一言が、今年は長い文になりました。元気ですか?に込める思いが祈りになりました。初詣でお賽銭を投げた後に(カトリック園なのに恐縮です…)家族だけでなく、園の子ども達、ご家族の方、先生達、離れて会えない友人…頭に浮かぶだけの祈りの言葉を出し切りました。分散参拝が幸いし、人もいなかったので気兼ねなく長い時間手を合わせる事ができました。
反対に周りの人から頂いた言葉の温かさにも随分と励まされました。頂いた言葉、思いを無駄にしないよう、言霊を信じ、悪い事はできるだけ口にせず、何気ない日々の小さな楽しさや喜びの中に、特別なありがたさを感じる事も増えた気がしています。
コロナウイルスの収束は見えず、ふと先を見通そうとすると心が折れそうになる事もあります。それでも子ども達の元気さと笑顔を見ると、エネルギーが満ち、これまでと変わりなく遊んでいる姿に安堵すると同時に、希望が湧いてきます。先を考え過ぎず、目の前の一日を安心して過ごせるよう、丁寧に過ごしていくしかないのだなと思えます。
さて、子ども達の大事な3学期、一人一人のまとめの期間をしっかり支える事、冬休みの間の成長を見落とさずに、次のステップに導いてあげながら、新しい春に向けてスタートを切ります。
私の祈りは小さく弱かった事がわかりましたが、それでも敢えて書きます。この一年が平和でありますように…お子様にとって、ご家族の皆様にとって、遠く離れた大切な人にとって、少しでも笑顔の増える明るい一年となりますよう心からお祈りいたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。