園長先生からのメッセージ日々の子ども

絵本の世界

朝夕はすっかり空気が冷たくなり、星がくっきり綺麗に見えるこの頃です。今年は季節が“すぽん”と抜けたような感覚がまだ拭えませんが、日に照らされた黄色や赤の葉の美しさを見ると、季節が確実に進んでいる事を感じます。

子ども達が楽しみにしていたお買い物ごっこも、先日大成功で終わりました。クラスや年齢を越えての活動によって広がった輪が、遊びを深めていく事でしょう。今後の変化を楽しみにしています。お買い物ごっこの詳しい様子は後日別紙でお届けしますのでお楽しみに!!

さて、秋と言えばお楽しみが沢山ありますが、そのうちの一つが読書ですね。今年は特にお家で過ごす時間も増えているかと思いますので、おすすめの絵本をご紹介させていただきます。

「りんごがひとつ」 ふくだすぐる 

りんごが一つ落ちていました。みんながおなかをすかせていました。

それをひょいっ!とおさるが持っていったから、さあ、大変!

逃げるおさる、追いかけるぞう、きりん、らいおん・・・その他大勢!

ページをめくった時の独特の間合い、リズム感が楽しく、

お父さんの読み聞かせにもおすすめです。

でもりんごをとったのにはちゃんと理由があったのです。

思わずほろっとくるラストに、何度でも読みたくなる一冊です。

「もみじのてがみ」  きくち ちき

印象的な秋色の表紙。ページをめくるたびに動物たちから繰り返される

「ゆき、ふるの?」というセリフ。

なんだろう、この親近感は…と思ったら、北海道出身の作家さんでした。

どうりで、秋の深まりから初雪までの空気感が、

あっさりと、でもしっかりと、

ここに住んでいる私達にこそ伝わってくるものがあります。

大胆な構図、そして息をのむような色彩のコントラストが大人の心も揺さぶります。

懐かしくて新しい、秋の一冊です。

「クリスマス・イブのおはなし」  長尾 玲子

ちょっと早いですが、クリスマスのお話です。3冊の小さな絵本のお話がリンクして、

ほっとしたり、じーんとしたり、なるほど!と思ったり、温かい気持ちも

3倍になります。

「このお話のこれが、こうなったのね!」とお子さんと

確かめながら読んでいくと、

いずれお子さん自身が何度も繰り返して手に取るようになるでしょう。

そして特筆すべきは、全て刺繍で描かれているという事です。

細やかな優しさがそこかしこににじみ出ていて、クリスマスプレゼントにもおすすめの本です。

さて、まだまだご紹介したい絵本はあるのですが、またの機会に・・・

どうぞ、お子さんと一緒に、素敵な秋の夜をお過ごしください 

                                       園長 佐々木 圭子