園長先生からのメッセージ日々の子ども
   運動会を終えて

  9月18日の雨天延期、更には台風接近で、天気予報と1日に何度もにらめっこする日々が10日ほど 続きました。ですが、子ども達のお祈りと、窓を彩るてるてる坊主のおかげ(⁈)で台風も東に進路を変え、当日は晴天のうちに無事運動会を終える事ができました。皆様の譲り合いの気持ち、そして最後の片付けまでご協力頂きました事に、心より感謝申し上げます。何より、久しぶりに保護者の皆様とお会い出来た事、そして一緒に子ども達を応援し、励ましの拍手を惜しみなく送って頂いた事が嬉しく、例年にも増して安堵と感動の入り混じった時間となりました。 

 運動会、本当に子どもたちはよく頑張っていましたね。年少は9月に入園したばかりの満3歳児さんも一緒になって、にこにこ照れくさそうに踊る姿が本当に可愛らしかったです。年中はキラキラのポンポンが眩しく、ポーズもばっちり決めていて、昨年を思い出しながら、どの子も本当に成長したなあと嬉しく思ってみていました。そして幼稚園生活最後の運動会を迎えた年長さん。自分たちで積極的に練習した成果が表れ、遊戯もリレーも、本番のあの集中力は年長にしか出せないものだと本当に感動しました。

 幼児期は人生で最も成長する時期です。制約の中での運動会、競技数を絞って時間を短縮し、立ち見観覧という手段を取りながらも、どうしても入れ替え制ではなく、全保護者の方に、全園児の姿を目に焼き付けて頂きたかった理由はそこにあります。一年ごとの成長のスピード、表情の違い、小さい時の姿を思い出し、一年後の姿を想像する…そんな3年間を丸ごと応援していただきたかったのです。

 人は応援されたら頑張れます。その言葉に、照れ隠しでノーリアクションに見えても、心にはちゃんと響いているのだと思います。その時は効かなくても、いつか思い出す事があるかもしれません。でも応援された経験がなかったら、人を心から応援する事もできないのではないかと思うのです。

 大人になっても、人に認められたいという思いや、認められた時の喜びは変わらないものです。    誰かの為に、必死で気持ちを込めて応援する、応援してもらう、そんな経験が心のひだを深く豊かにしてくれる事でしょう。自分を信じる力、最後まで頑張る力、友達と力を合わせる楽しさ…それを味わった運動会での経験が、一人一人のステップアップに繋がる、実りの秋になることを願っています。 

                                      園長 佐々木 圭子

たくさんの拍手の中、嬉しそうに退場する年長さんです