“いつのことだか 思い出してごらん
あんなこと こんなこと あったでしょう…”
懐かしいこの歌があちこちのクラスから聞こえてくる季節となりました。子ども達の1年、そして年長さんにとっては3年の思い出がこの歌に込められています。
6歳の時の私もこの歌が大好きでした。卒園を控え、ちょっとセンチメンタルな気持ちで歌っていた事も覚えています。幼稚園が大好きだったのです。でも、寂しさは感じながらも、同時に入学はとても楽しみでした。それは、まさに超ポジティブなこの歌に影響されていたからでした。
“一年生になったら 一年生になったら ともだち100人できるかな?”
この続きの歌詞にあるような100人でおにぎりを食べたり、100人で走ったり、100人で笑ったりを想像しては、わくわくしていました。「小学校に行ったらいっぱい友達ができる!」と信じて疑わなかったのです。この“信じて疑わない”は、この時期だからこそのすごいパワーです。年長さんには「楽しい事がいっぱいあるにちがいない!」と目いっぱい期待しながら巣立って欲しいなと思います。
さて、今の社会はなかなか複雑です。数か月前まで“すごい!”と賞賛されていた人や物がある時から突然否定されたり、羨望の的であった職業があっという間に終わりを迎えたり、そんな様々な情報や評価に翻弄される変化の激しい世の中に、この子達は生きていきます。多すぎる情報を目に、耳にしながらも、自分の価値観を持って生きていくにはどうしたら良いのだろう…と時々考えます。多様性という言葉が急に多く使われるようになり、それは社会にある意味とても大きな変化をもたらしましたが、この言葉も恒久的に“良い意味”で使われていくかは誰にもわからないと思うのです。 ただ今は、その良い面を信じて「多様性=みんなちがって みんないい!」という解釈を心の中でつぶやきながら、自分にも、周りの人にも優しい人になって欲しいと思います。
そして一つでも自分の大好きな物を見つけること。それに夢中になれること。きっとそれは自分と向き合う時間を作り、自分を信じていられる助けになります。自分が「いい!」と思ったものを心の友として「らしく」生きられますように…それを願ってやみません。
保護者の皆様、この一年も温かく見守って頂き、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。進学、進級する子ども達、そしてご家族の皆様にとって、明るい喜びの春となりますよう、職員一同心よりお祈りしております。
さいごにねんちょうさんへ…
そつえんおめでとう。たくさんのやさしいおもい、かわいらしいひょうじょう、まっすぐな「だいすき!」なことば、それをたくさんもらいました。みんなのわらいごえは、せんせいたちのぱわーのもとでした!おおきなこえで「ありがとう!」をおくります。みんながげんきで、しあわせにいきていけるようこれからもずっとずっとおいのりしています。
えんちょう ささき けいこ
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園庭で遊んでいた朝のこと。年長さんの女の子が
「園長先生、あそこみて!神様のおめぐみじゃない?」と指さしたのが、この空でした。
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雲の向こうから射す光が綺麗に広がっていました。
その言葉と光景に、とても嬉しくなりました。
これからも神様はいつもそばにいてくれるよ。